ライナーノーツ――『千里の道も一歩から』

何ですか、とりあえず題名みたいなものを書くことにしました。
と言って、たいしたこともないのですが、

〈常勝〉〈ミラクル〉〈勝利か、さもなくば、より完全なる勝利〉は『銀河英雄伝説』です。ラインハルトを称して〈常勝の皇帝〉、ヤン・ウェンリーを〈魔術師(ミラクル)ヤン〉というやつ。セリフは、ロイエンタールに「勝利かさもなくば死ですか」と問われたときの、おハルさんの答え。

しかしアリスがあんまりな扱いになってますね。まあ多分、祥子さまの症状がここまでひどいことはないでしょうが、でもよく考えると『涼風さつさつ』で乃梨子が指さして「あそこにも押しかけ女房が」って言ったとき、薔薇さまたちがどんな様子でいたかまでは書かれていないんですよね、ですよね。

だから何書いても大丈夫――なはずもないですよね。おゆるし賜われアリスさま、これこのとおり。

ちなみに最初は〈前掛け〉がどうとか、解題とかもなかった、一応まともなSSっぽく書いていたのですが、知人と話をしていて金太郎の前掛けの話が出たり、架空とのクロスパロディとか、わけ分からない話になったあげく、影響を受けてこんな風になってしまいました。もっとも知人との話の本筋とは違って、全然形はついていないのですが、本気でやるとおもしろいだろうか?

あと「呪いがわが身に」というのは、アガサ・クリスティのポワロ物『鏡は横にひび割れて』で引用される、テニスン卿の詩『シャーロット姫』の一節が頭に沸いてきて書いてしまいました。「織物は散じて広がれり、鏡は横にひび割れぬ「ああ、呪いがわが身に」シャーロット姫は叫べり」――何を考えているのか、自分でもよく分かりません。連想ってこんなものですよね、ですよね。