ライナーノーツ――『もりもりと』

あまり大げさに言うのも気恥ずかしいのですが、この場にて、三つの作品に対して感謝申し上げます。「もりもりと」の単語をSableさん『タイをなおして』に、短冊というアイテムを(現時点ではまだお断りしていないのですが)すかっちさん『ささのはさらさら』に、そして漱石という名辞を、リンクフリーということで勝手にリンク引用させていただきますが(Sableさん、すかっちさんのお二方は当サイトと相互リンクです)、虚実皮膜という古典の論法を絵に書いたような見事さで光るmafuneさん『薔薇道』の「こころ。」に。

 Sableさん『L'eau de rose』 http://sable.fc2web.com/
 すかっちさん『オレンジペコ』 http://nagoya.cool.ne.jp/marimite/
 mafuneさん『薔薇道』 http://mfune.fc2web.com/

なんですか、ちょうどマリミテを読んで二週間もしないころ、SSなるものを書き出して一週間もたったかという9月上旬ころに、同じ題名で書いたのです。で、いずれサイトを作ったらアップするつもりだったのですが、いざそのときが来てみると、いくらド素人の恥をさらけ出すにしても、枯れ木も何とかの賑わいとさえいえない――という感じで、臆したんですね。

理由は二つ。第一に、単にムチャクチャ(いや、他のに比べてもってことですよ)。「もりもりと」でバカ歌作って、あと999のテレビの最終回でメーテルと女王プロメシュームが交わす会話を冒頭にパクって、それから「薔薇道」の漱石ネタを頭に会話作って……その間をむりやり埋めたんだもん。

で、第二は、短く、さらっと軽く流すとか、さもなくばそれなりに気を遣うのでない限り、やっぱりリリアン大学生になってしまった聖を安直に出してはいけないのではと思うようになったから。原則として卒業後の初代三薔薇さまを出すというのは、このサイトの主旨に沿っていうなら、鉄郎と別れたあとのメーテルを再び舞台に引っ張り出すようなものです。

魔法陣を描き、お札を焼いて呪文を唱え、その上で初めて神将を呼び出す――仮に初代さまを登場させるとしたら、それくらいの手続きが必要なはずなんだなと思った。

もっとも聖は多少、物語上に特別ないくつかのシルシを帯びた人間で(姉でないのに祐巳に触れることができる、とか)、従来どおりリリアン構内にいるという設定の限りでは、登場させることは不可能ではない。でも一方ではやはり、『チェリーブロッサム』以降の劇中では、もはや頼るべき存在ではないということが何度も強調されるのを見れば、やはり安直に召喚できないだろう、――と。

それがわかってなかったので、実は他にももう一本、召喚しちゃったのがあるのです……ダメじゃないのよ。

というわけで、まあなんですか、とにかくあまり大げさに言うのも気恥ずかしいのですが、捨てるのもなんなので、ここからリンクを張って、一応その失敗した/あるいは〈より〉失敗した『もりもりと』(最初のやつのまんまじゃなくて、何日か前に書き換えたのですが)も公開いたします。お暇な方、かつ笑ってやろうという方はどうぞ。でも――いじめないでねm(__)m

http://rivegauche.fc2web.com/moly02.htm

ちなみに設定は、まだ桜の季節ということで。『BGN』で祐巳が聖に会ったより、少しうしろということですね。ともあれ、そこのあなた、笑わないで――笑うなら私もご一緒に笑わせてやってくださいm(__)m……「わらう」って「嘲笑う」?