たぬき

祐巳は「タヌキ顔」ということになっているが、これは祐巳視点の祐巳自身による評であるということを、以前 L'eau de rose の Sable さんに指摘された。すなわち事実はというと、「可愛い」ことに「お気づきにならない」という可南子の評が、つまり祐巳は美少女だというのが、客観的な評価と考えていいのだろう。

ところで祐麒は、「先輩」から「子ダヌキのような愛嬌のある顔」といわれたといっている(『いばらの森』64ページ)。この記述が柏木の視線による何らかの効果を計算してのことか、ただの不注意なのか、――その辺を考えるのも楽しい。というか、ネタにするのです、ええ、ネタに。