ここまでのあらすじ

冥王サウロン率いる闇の勢力によって飲み込まれつつあった中つ国。

そのサウロンの力の源である〈支配の指輪〉を滅ぼすことができる唯一の場所は、モルドールの中核にある滅びの山バラド・ドゥアに存在して、かつてサウロンが指輪を鍛えた火の室、サンマス・ナウア。

艱難辛苦のはて、ようやくたどり着いたフロドと従者のサム。だがサンマス・ナウアに近づくにつれて指輪の魔力は強まり、所持者であるフロドを蝕んでいく。

しかも彼らの傍には、かつての指輪の所有者であり、指輪に魅せられたスメアゴル(ゴラム)が影にひなたに付きまとい、ひそかに指輪の奪還を狙っているのだ。