解題

スペースがないので、一応読んでくださる方は、銀英伝の概要はご承知ということで、簡単に。原作(新書十巻本)の第一巻末から第二巻にかけて。アニメでは第16話「新たなる潮流」。アムリッツァ星域で自由惑星同盟軍を大破、凱旋したラインハルトを待ち受け…

『ルドルフ大帝がみてる』――子羊たちの陰謀―― (第1話)

かなり手直し(たぶん余剰を排して)すると思いますが、とりあえず少しずつアップ。最後まで行ってから、SSリンクに正式登録させてもらう所存。

配役予告

アドリアン・ルビンスキー /支倉 令 ドミニク・サン・ピエール /島津由乃 地球教司教 /藤堂志摩子 地球教修道士 /二条乃梨子国務尚書リヒテンラーデ侯 /松平瞳子 グリューネワルト伯夫人アンネローゼ /水野蓉子 ラインハルト・フォン・ローエングラム …

『ルドルフ大帝がみてる』――子羊たちの陰謀――

「ごきげんようっ!」 「ごきげんようっ!」 ここは帝都オーディン。 新無憂宮の大廊下を、足早に行きかう貴族や貴婦人方の、挨拶の声もせわしない。 普段は悠揚迫らず、扇をかざして優美に足を運ぶ貴紳たちの、いつにない様子は他でもない、大事件が突発し…

ルドルフ大帝がみてる

新作、三分の四くらいは書いたのだけど、とりあえず初めだけ一時公開。更新なさ過ぎですので、それでも来てくださるありがたい方々にサービスですわ(押し売りともいう)。

……すみません、

ここで笑わないと、もう笑うところ無いんです、とか言ってみたり。

<ルドルフ大帝がみてる>次回予告

『子羊たちの残照』 スールの絆は、毛が三本。←注:「銀河の歴史がまた一ページ」に対応「ごきげんようっ!」 「ごきげんようっ!」 ここは帝都オーディン。 新無憂宮の大廊下を、足早に行きかう貴族や貴婦人方の、挨拶の声もせわしない。 普段は悠揚迫らず…

次回予告

久々に書いてます、一応。 ネタは銀河英雄伝説で。というわけで予告。

哀悼

日本史学者の網野善彦が27日に他界せられし事を、今ごろ知りました。大星墜ちて、天日ともに晦し。鳴乎悲しい哉、ねがわくは饗けよ。なんだか落ち込んでいます。鬱だわ。

めでたいのか、めでたくないのか

やっとネット環境に復帰いたしました。……といいたいところですが、なんか四五分毎にプツプツと切れます。なんでしょうか、いったい。さすが460万人流出のプロバイダーだことって、――バラしてしまったわ。というわけで、初めてマリみてアニメを拝観。ありがた…

ローズ・オブ・ザ・ロザリオ 〈裏〉第三部 『紅の滅亡』 

「あっ!」 瞳子が止めるまもなく、 「いとしいしと、いとしいしと!」 細川可南子が叫びながら祐巳さまに飛び掛かる。 「祐巳さま!」 「いとしいしと!」 祐巳さまは、崖の方へ飛びすさりつつ、手元をしっかりとかばいながら、 「ダメよ、可南子ちゃん!」…

Lord of the Rings; the Return of the King (承前)

乙女のみなさま、ごきげんよう。引っ越しのため、しばらくネットに入れません、もしくは入りにくくなります。復帰は早くて来週半ば頃。それまで失礼をするかもしれませんが、お許しください。スメアゴルはストーカーが入っているので、その辺からだと配役は…

ローズ・オブ・ザ・ロザリオ ――第三部―― 『紅薔薇一族の崩壊』 the Collapse of the Crimson

滅びの山、バラド・ドゥア。その中腹にある火の室、サンマス・ナウア。 洞窟の入り口で、傷ついて動けない可南子は何とか身を起こし、彼方を振り仰いだ。 「――――!」 彼方の大きなひび割れ、――すなわち〈滅びの亀裂〉の縁に、祐巳さまは立ちつくしていた。 …

ここまでのあらすじ

冥王サウロン率いる闇の勢力によって飲み込まれつつあった中つ国。そのサウロンの力の源である〈支配の指輪〉を滅ぼすことができる唯一の場所は、モルドールの中核にある滅びの山バラド・ドゥアに存在して、かつてサウロンが指輪を鍛えた火の室、サンマス・…

Lord of the Rings; the Return of the King

明日から正式公開の『王の帰還』を祝頌して。でも終わり方がむごいので、ありがたくも読んでくださる方は、どうか怒らないでください(いつもこんなことばかり言っています(T_T) 配役 フロド 福沢祐巳 サム 細川可南子 スメアゴル(ゴクリ/ゴラム) 松平瞳…

ところで折から、俳優/声優の高木均氏が他界されたとの由。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040212-00000311-yom-soci ネットの片隅から、心より哀悼の意を表します。むかしコバルト文庫で出ていた杉山卓『青春アニメグラフィティ』か『アニメNOW テレビアニメーション全科』のいずれだった忘れましたが、「…

哀悼高木均氏

また日があいた……。地元の999の再放送はとつぜん終わりました。終わりに放送したのが『終わりなき夏の物語(後編)』。しゃれかしら。引越し準備とかでバタバタしてて気がつかなかったのですが、ひょっとして私がいなくなるので打ち切ったのかしらね(誇大妄…

機械化母星になりたい

惑星メーテルでも惑星プロメシュームでも惑星大アンドロメダでも、どれでもよろしい。イゼルローン要塞やガイエスブルク要塞は、表面がきれいなので、ちょっと心引かれる。彗星帝国は却下。どうみても〈母〉じゃないし。落ち着きなく動き回るし。なんですか…

大反省:下田歌子と中島歌子は別人でございます

のっけから大反省。25日の日記のコメント欄に、ご指摘を頂戴しました。樋口一葉のお師匠さんは〈中島〉歌子。下田歌子は全くの別人です……。http://www5a.biglobe.ne.jp/~takeko/mamechishiki.htm#mame10spankyiさま、本当にありがとう。大嘘と思い込みで過ご…

補正

注記1ですが、家慶夫人・楽宮が亡くなったのは1840年ですので、 1837年 家慶、将軍を襲封。楽宮、御台所に。姉小路、楽宮に従って本丸大奥へ。 1840年 楽宮、薨去。 1841年 大御所家斉、薨去。天保の改革始まる。 の順になります。訂正。 ―――――――――――――――――…

見かけだけの〈平等〉

中身については夏一葉さんが要を得たコメントをしてくださって、それに尽きます。よろしければコメント欄をご参照ください。だいたい題名を分かりやすくすれば良かったと今さら反省。で、多少蛇足しますと、大奥女中が倹約令とかに反発するのは、それだけだ…

反省

昨日の〈日記〉は、アップしてから気がついたのですが、何という長さじゃ。われながらアホかと思いました。思いつくことを忘れぬうちにと、大あわてで書いたので、もう少し推敲すれば、ようございました。

表裏一体の〈解放〉と〈追放〉

ここで抑えておく必要があるのは、明治政府が政治における女子の、徹底した排除をもたらしたということです。『ミカドの淑女』の女官たちは、京都の菓子や料理が恋しいといって嘆くのですが、失われたのは甘い菓子、清き水、山紫水明の風景だけではありませ…

〈妖婦〉下田歌子

彼女が〈妖婦〉だとしたら、それはむしろそのような逸脱の可能性においてこそ〈妖婦〉だったというべきです。『平民新聞』における幸徳秋水の弾劾が間違っているとは思いません。思いませんが、秋水が明治の元勲の腐敗を弾劾するとき、その突破口として〈下…

〈教育者〉下田歌子

海老茶袴を身にまとい、優美に「ご機嫌よう」*1と言い交わしながら、和歌や古典の教養を深く身につけた紫式部や清少納言を現代に育成する。――その歌子の教育姿勢は、皇室の藩屏たる華族男子を支える〈良妻賢母〉を教育することこそ肝心である。そのわきまえ…

『ミカドの淑女』下田歌子

ところでここで話がそれるのですが、林真理子『ミカドの淑女』という小説があります。主人公は下田歌子(1854−1936)。樋口一葉の学んだ――実質は小間使い程度の扱いであったともいう古典塾〈萩の舎〉を主宰した人物として一葉の伝記に必ず名前の登場する歌子…

給与生活者としての大奥女中

武士の価値観において、こういった〈禄〉を収入とするあり方のほうが、士農工商の下位である商工業者の〈給与生活〉よりも上位であるという判断があったことは疑いありません。一方で江戸時代、女子で〈禄〉を持った存在はごくわずかでした。五代綱吉の大奥…

武士はサラリーマンか?

武士は〈禄〉=領地をもらって、その代わりに主君に忠義を尽くす。いわゆる〈御恩−奉公〉の関係です。本来は具体的に土地をもらって人民を支配するこの関係は、しかし江戸中期以降のほとんどの武士の場合、幕府や藩などの所属組織を通じて金銭や現物の支給だ…

大奥上臈・姉小路の反発

ほとんど付け足しで徳川後期百七十年ををかっ飛ばす『続・徳川の夫人たち』下巻において、いささか目だって登場する人物の一人に、天保の改革(1841-1843)のころ本丸大奥を掌握していた上臈・姉小路(あねがこうじ)*1がいます。その彼女の有名な話。大奥にも…

お姉さまの権力と栄光の日々、その敗北と挫折

――《1月27日注記》―― 文中、全くの間違いを犯していた部分がありました。 詳しくはコメント欄のspankyiさまのご指摘、追加した注記3、 またhttp://d.hatena.ne.jp/rivegauche/20040127をご参照ください。 到底マリみてサイトの日記とは思えない奇怪な話題ば…